似たような感じ

久々に単行本を読む。(だれが「本」を殺すのか(上下巻)佐野眞一新潮文庫)現在の出版業界から見えてくる様々な問題を通してこれから「本」はどこに向かおうとしているのかを考えさせてくれる本だった。なかで新古書店の台頭やレンタル本の出現が現在の出版業界をどう変えていくのか、を書いた部分は興味深かった。新しい時代の流れが既存の価値観を変えようとしているのに、改革の少ない業界が必死に守ろうとする既得権益。改革の萌芽をあっさり摘み取る隔絶された「内部」人。こんなことが今のあちこちの分野で現に行われてると一人ひとりが思い始めていると思う。それがこの本からにじみ出てきていることを感じた。
翻って、昨今のニュース、音楽業界における輸入版CDの規制に絡んだ著作権法改正案問題。まったく出版業界とダブって見えてしまうのは自分だけだろうか。折しも同じ「著作権」というキーワードが出てきている。先のwinny作者逮捕と共に何か、これでいいのかというむずがゆさがする。日本の文化を如何に創り守るか、ちょっと大げさだがこんな言葉が出てくる。

著作権法改正案問題--以下に詳しい
http://xtc.bz/