外国人が見た日本の一世紀

激動の二十世紀を通して外国人の視点、著作の一部から日本人、日本の姿を捉えた書。日本人は今でも諸外国の「目」を気にすることが多いが、内からでは見えないものを認識することはある時点では絶対に必要であり、それが自らの考えの多様性に結びつく。もちろん誤解に基づく偏見やそれの類いははっきりと見極める必要があるが、この本に登場する「外国人」たちは、時代の流れに身を置きながらも現代の日本にも通じる見えない日本の良いところ、悪いところを指摘する。著者がいみじくも「はじめに」で書いているように日本が「特別な国」でもあることの認識を自分でも行間に感じることができたことは収穫であった。

外国人が見た日本の一世紀 (新書y)

外国人が見た日本の一世紀 (新書y)